【No,1後編】地域共生社会の実現に向けた市内の取組紹介

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生徒達が中心となった取組

No,1前編では、踊場地域ケアプラザを会場とし、戸塚高校定時制生徒達が中心となり、多様な主体が関わっている取組の内容を紹介いたしました。(前編はこちら)
後編では、各支援者の想いや生徒達の声と共に、支援者間がつながっている理由などを紹介していきます。

戸塚高校定時制として

戸塚高校定時制の伊藤先生にお話しを伺いました。
目の前にいる生徒達に何とかしなきゃという思いから、学校外の取組になるが、学校内部の理解があり、始めることができました。
食事作りは有志の子がボランティアとして協力してくれていて、多い時は7人が活動してくれています。
自分で料理を作って、美味しいと言ってもらえる経験をしてもらうことが大切だと思い、この形になりました。
生徒達の多くは真面目な子が多く、とても気を使って生きている印象があります。
この取組のおかげで、外部の人との関わりができ、生徒達と社会とのつながりが作れる機会となっています。
生徒達は学校が居場所になっている現状があります。
これからの彼らの人生において、色々な人と関わり、彼ら自身の役割が果たせることになる取組になっています。

こども食堂がじゅまるとして

こども食堂がじゅまるの中村代表にお話しを伺いました。
自分たちで作れたり、また、自宅でも作れるようになって欲しいと思ってます。
私達の活動もボランティアがいないと難しく、手伝ってもらえて食べれたらとっても良いと思って一緒に活動しています。
協力してくれた生徒達には、作った料理のレシピを渡し、家でも作ってもらえるようにしています。
私自身が学生時代にひとりで食事を食べることが多かったので、みんなで楽しく食べて欲しいし、悲しい顔は見たくないという思いで活動しています。

踊場地域ケアプラザとして

踊場地域ケアプラザの嶋(地域活動交流コーディネーター)職員にお話しを伺いました。
この食事会以外の日も、CPが居場所となっている生徒もいます。
家庭の事情から、自宅でエアコンを使っていけないと言われている子もいて、学校前や休みの期間など、CPで過ごしていてもらっています。
そうした状況もあり、地域のひとり暮らし高齢者の食事会に声掛けして、ボランティアとして生徒が協力してくれています。
CPの運営協議会委員に歯科医師会の方もいて、会議の中で戸塚高校定時制との取組を説明した所、歯科検診を実施してくれるなど繋がることができました。
また、生徒達の就労にむけてもCPで協力できることを進めています。

よこはまユースとして

よこはまユースの山中職員にお話しを伺いました。
よこはまユースでは、2016年から市立横浜総合高校で校内カフェ(ようこそカフェ)を運営しています。
戸塚高校定時制の定期食事会も、ようこそカフェを一緒に運営している(特非)横浜メンタルサービスネットワークからお声がけいただき、昨年度から参加させていただいています。
私たちは生徒に混ざって一緒に食事をして、お皿洗いをしたりして楽しい時間を過ごさせてもらっています。
その際、何気ないおしゃべりのなかで、生徒たちのやってみたいことや困りごとなどを拾い、その先に繋げる関わりを進めるなど、身近な大人として応援できるようにしています。

参加している生徒達の声として

「自分でご飯が炊けるようになりました。」、「ボランティアさん達が優しく、とても楽しいです。」、「みんなで食べることも楽しいし、自分で作った料理をおいしく食べてもらえるのがうれしいです。」などの声がありました。

支援者が繋がっている理由

この取組では、戸塚高校定時制の生徒達を中心として、様々な支援者や支援機関が繋がることが出来ています。
また、この取組では、生徒達のできることや人との関わりの中で学べることを大切にし、各支援者が関わっています。
関わりやサポートが必要な子であるから、やれることは限定的とせずに、支援の輪の中に生徒達も一緒に入り、取組を進めているのがポイントになっています。

 

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