【NO.2前編】地域共生社会の実現に向けた実践紹介

タグ: ひとり親世帯|ひとり親世帯への食支援|

市内での実践事例を紹介する、第2弾(NO.2)です

ヨコ寄付では、地域共生社会の実現に向けて、多様な主体と連携した取組を行っています。
横浜市内では、様々な団体や機関が地域共生社会の実現に向けた実践が多く進められています。
そうした市内での素晴らしい実践を、本サイトにてご紹介していく第2弾になります。
第1弾の記事はこちらをご覧ください。

地域共生社会とは

地域共生社会とは「制度・分野ごとの『縦割り』や「支え手」「受け手」という関係を超えて、地域住民や地域の多様な主体が参画し、人と人、人と資源が世代や分野を超えてつながることで、住民一人ひとりの暮らしと生きがい、地域をともに創っていく社会」としています。


【掲載】地域共生社会のポータルサイト|厚生労働省

第2弾は、ひとり親家庭を支援するNPO法人の実践を紹介します

NPO法人フードバンク浜っ子南(以下、浜っ子南)は、南区・港南区・磯子区・戸塚区・栄区にて、ひとり親とその子どもに月1回各会場にいて食料品等をお渡ししながらひとときの安心して過ごせる場を提供しているフードパントリー事業や活動地域とその周辺区のこども食堂、学習支援団体、児童福祉施設などに食料品等を届けるフードデリバリー事業等を行っています。
第2弾では、浜っ子南での実践として、多様な機関との連携や支援を受けているひとり親の方ご自身が担っている役割や想い等をご紹介します。

「恩送り」と「お互い様の気持ち」を大切に活動している

浜っ子南では、代表理事の下山さんを中心に「恩送り※」という気持ちを大切に活動されています。
※恩送りとは、誰かから受けた恩を、直接その人に返すのではなく、別の人に送ること。
また、一方的な「支援」ではなく、気持ちも、食べ物も、「お互いさまの気持ち」で巡っていって欲しいと願い活動されています。
浜っ子南の活動で大切にしている想い等は、こちら(浜っ子南HP)をご覧ください。

支援を受けるだけでなく、それぞれにできることを

「「恩送り」を受けて、自分も何かできないかと考えて、浜っ子南のお手伝いをしています。」
Aさん(仮名)は、浜っ子南のフードパントリー事業の支援も受けつつ、当日のお手伝いもされています。
Aさんはひとり親であり、発達障害のあるお子さんを育てる母親でもある。
Aさんに浜っ子南でお手伝いしようと思ったのはどうしてですか?と尋ねると、色々とお話しを伺えた。
「浜っ子南の方々は、自分が人と距離を作ってしまった時期でも、縁がきれないようにしぶとく、見放さずに気にしてくれていた。」
「友人が立ち上げた団体に少しお手伝いをしていた経験から、自分でもできることがあると思い、浜っ子南でブースや受付のお手伝いをするようになりました。」

受付のお手伝いをするAさん

Aさんのお子さんもお手伝いしてくれた時期も

「今は参加していないが、子どもも以前は一緒にボランティアとして参加してくれていて、色々な世代の方と関わり、本人にとっても居場所となっていた。みんなが成長を喜んでもらえる状況は、一人だけで子どもを育てていると出会いにくい。ワンオペだと足りていないことでもある。」
「もともとは事務職の仕事をしていたし、手先が器用な方ではないので、ワークショップの企画を考えるのも難しかったが、インスタグラムなどで参考になる動画をみて子どもが楽しめる内容を考えている。」

カフェスペースを作り、ワークショップも行う

お母さん自身がぽつりぽつりと話をしてくれる

「ワークショップでは、お母さんたちも子どもと一緒になって夢中で作っている中で、ぽつりぽつりとご自身のこと話してくれる。」
「周りに頼って助けてもらいながら、いつかは大丈夫になるよと声をかけられている。」
「受ける側と支える側は立場が違うので、本人達が抱えている本当のところが見えにくい。両方の立場に立てたからこそ伝えられることも多い。」

それぞれの人がいるステージの違う中で

Aさんのようにお手伝いをしてくれる方をどう見つけたら良いかという質問にも丁寧にお答えいただけた。
「それぞれ人がいるステージの違う中で、一歩ずつ進んでもらうことが大切だと思います。エネルギーが戻っている人とそうでない人がいる。エネルギーが戻ってきている時に、この場が楽しそうだなと思ってくれる人なら一緒にやってくれると思います。」
「実際に活動に参加してみて、見ている世界が変わったし、視野が広がり、課題の捉え方も変わってきました。誰かに恩返してあげること、分からなくて何もしないよりは何か恩を返すことを考えていきたいと思っています。」

支援の関係性を超えて

Aさんのお子さんが神奈川ゆめ奨学金を申請する際、浜っ子南の下山さんが推薦文を書かれた。その推薦文の内容がとても熱意ある文章であったことから、お子さん自身が自分で提出した書類を書き直したというエピソードもお話しいただけた。
Aさんご家族と浜っ子南が支援の関係性を超えて関わっていることがうかがえた内容でもあった。

前編を受けて後編へ!

後編では、Aさんのことをふまえた浜っ子南としての想いや、他機関との連携に関する内容になります。
保育福祉専門学校の先生からのコメントなどもご紹介していきます。
後編はこちらからご覧ください。

 

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