参加型の寄付の取組として
横浜キヤノンイーグルス(プロラグビーチーム)と神奈川県立みどり支援学校と連携した新たな寄付の形として、2月から取組を進めました。
このプログラムは、横浜キヤノンイーグルス様から「通常の観戦招待ではなく、「行く」「招待する」「やってもらう」の一連のストーリーを持った実体験型のプロジェクトを提供したい!」という想いを受けて、県立みどり支援学校と一緒に検討し実施しました。
2月の取組(ふれあい授業)の様子はこちらをご覧ください。
4月15日(土)日産スタジアムで行われた公式戦に、県立みどり支援学校に通う児童生徒とそのご家族を招待し、生徒数名に当日のスタッフとして運営側のお手伝いをいただきました。
県立みどり支援学校からは、小学部から高校部までの児童生徒と保護者の18家族56名と引率の先生6名にご参加いただきました。
当日の様子をご報告します。
当日はあいにくの雨模様
試合はホーム最終戦。プレーオフに進出できるかどうかの大切な試合。当日はあいにくの雨でしたが、約15,000人のお客さんが来場されていました。
県立みどり支援学校の生徒と保護者の皆さんは、屋根のある席で雨に濡れずに観戦することができました。
試合開始前にスタッフとしてお手伝い
当日参加いただけた生徒から事前に希望を募り、数名の生徒に運営スタッフとしてお手伝いをいただきました。
来場者の入場口にて、試合のプログラムや先着順でお渡しする法被を渡してもらいました。
スタッフとして参加してくれた生徒の保護者からは「入口でプログラムを配る体験をさせて頂きました。なかなかできない体験だと思いますので良かったと思います。本人も「頑張った!」と満足そうでした。」というお声をいただきました。
多くの人が一斉に来場されている中でのお手伝いでしたが、一人ずつに丁寧に法被やパンフレットを渡してくれた様子が印象的でした。
試合中は選手の生解説を準備
ラグビーは、初めて観戦する場合、ルールやゲームの状況を理解するのが難しいスポーツです。そこで、横浜キヤノンイーグルス現役選手の生解説をご準備していただきました。
当日の試合には出場しない2名の現役選手にご協力いただき、生徒や保護者の皆さんにはインカムをつけてもらい、選手とキヤノン㈱社員の方による実況解説を聞いてもらいました。
ご協力いただいた中川選手と喜連(きれ)選手は、2月のふれあい授業で高等部2年の生徒達にビデオコメントもいただけた選手達で、生徒に馴染みある方にご協力いただけました。
参加いただいた生徒や保護者からは大好評で、沢山のお声をいただきました。
「キヤノンの方のご配慮が大変ありがたいと思いました。トランシーバーの配布に驚き、生解説は少し難しいラグビーのルールやプレーのこと、試合の状況など詳しく知ることができました。同じ応援席ですぐ近くに選手の方がいる感動もあり、とても有意義な時間となりました。様々な心配りをしていただいて本当に嬉しかったですし、感謝の気持ちでいっぱいです。」
「生解説を聞きながら観戦できたので、わかりやすく、子供は嫌がるかと思ったら、トランシーバーのようにしたり、イヤホンから聞こえる声に集中してみたり、気に入っているようでした。」
「今回の解説は選手ならではの視点でお話して下さり、とてもわかりやすく、ゲームも楽しめました。ありがとうございました。」
キヤノン㈱社員の皆さんのご協力
試合当日には、キヤノン㈱社会文化支援課の社員の方々と社内で募ったボランティアの社員の皆さんが、トランシーバーを渡していただく等のご協力をいただき、生徒と保護者の皆さんと一緒に試合を盛り上げてくれました。
学校からの送迎も実施
横浜キヤノンイーグルスが日ごろやり取りしている、日の丸自動車興業㈱が地域貢献活動の一環として、学校からスタジアムまでの送迎(大型バス)に協力してくださいました。
参加する生徒と保護者で送迎を希望される方に学校へ集合してもらい、大型バスで引率いただく先生と一緒に乗って移動してもらいました。
送迎バスのご協力をいただけたことで、雨の中でも生徒達がとてもスムーズに移動することができました。
送迎バスは横浜キヤノンイーグルス側からのご提案で実現しました。1社だけでなく関係する企業にもお声掛けいただけたことで、広がりを持った取組として実施することができました。
プロスポーツチームとの新たな連携
2月のふれあい授業から一連の流れで横浜キヤノンイーグルスと県立みどり支援学校と丁寧に進めることができ、障害のある生徒達にも見通しが立てられることで安心して参加してもらえる取組として実施することができました。
また、当日の試合を招待するだけでなく、生徒に当日のスタッフを経験してもらえたことで、誰もが役割を持つ地域共生社会の実現に向けた取組としても実施することができました。
こうした多様な主体が参画した取組を、今後も継続していきたいと考えています。