前回に引き続きひとり親世帯を対象に
令和5年3月に実施した(前回の報告はこちらを参照)「高等教育の修学支援制度及び学生生活を学ぶ会」、今回は令和6年5月18日(土)に前回と同様にひとり親世帯を対象とし、関東学院大学社会学部と横浜市ひとり親家庭福祉会と連携して実施しました。
「修学支援新制度」は、一定の所得制限のもとで学力と学修意欲のある学生に返済不要の奨学金の支給と授業料・入学金の減免を行う仕組みです。
大学等の高等教育への進学という選択肢を持ってもらうため、本制度及び学生生活を知ってもらう機会として本取組を実施しています。
関東学院大学関内キャンパスを会場として
関東学院大学社会学部現代社会学科の西村貴直教授と西村ゼミの4名の生徒、地域連携オフィスの皆様にご協力いただきました。
今回は、昨年にオープンしたばかりの関東学院大学関内キャンパスを会場に実施いたしました。
社会学部のキャンパスは金沢八景キャンパスであるため、色々とご調整をいただき、新しい関内キャンパスでの説明会が実現できました。
児童扶養手当受給者には、横浜市営地下鉄等の特別乗車券が交付されています。地下鉄を利用できるキャンパスで実施できたことで、多くの世帯が参加いただける機会となりました。
14名の方にご参加いただく
横浜市ひとり親家庭福祉会を通じて募集し、8組14名の方にご参加いただきました。
親御さんのみの参加もありましたが、ほとんどが高校生のお子さんと一緒にご参加いただき、話を聞くだけでなく、実際に大学を見学できるオープンキャンパスのような機会にもなりました。
西村教授とゼミ生の説明では
まず、修学支援新制度についての説明及びその他の活用できる修学支援制度について、西村教授より説明いただきました。
制度の説明だけでなく、大学等へ進学する意味や進学にあたってどのくらいの費用が必要か等もご説明いただきました。
次に、西村のゼミ生の2名の生徒(青木さん、小池さん)に大学生活について説明いただきました。
お二人からは、実際の大学生活の様子だけでなく、大学に進学した理由、進学に向けて準備したこと等も話をしてもらえたことで、参加した高校生には自分の将来を考える大きな機会にもなる内容でした。
館内の見学ツアーも実施
今回は、話を聞くだけでなく、実際の大学のキャンパスを会場として実施できたことで、キャンパス内の見学ツアーを行いました。
西村教授や地域連携オフィスの職員に案内をいただきましたが、生徒の皆さんをはじめ、関内キャンパスを利用する機会がなかったため、参加した方々と同じようにはじめて建物内を見ることになりました。
新しいキャンパスであるため、どれもきれいな設備でかつ勉強をするための沢山の場所が用意されているのも印象的でした。
見学ツアー中には、参加されている方々から学生に直接質問する時間にもなり、沢山お話しされている様子も見られました。
学生との交流会も実施
見学ツアー後には、希望者だけ残ってもらい、学生と交流する時間にしました。
高校生や親御さんから大学生に聞きたいことを聞ける時間として、学生4名を2グループに分かれてもらい実施しました。
各グループ、参加してくれた方々の悩みや不安などを、一人一人に丁寧に説明をしてくれていました。
大学の機能を十分に活かされた実践
今回は、大学を会場として実施できたことで、教授や学生のマンパワーだけでなく、大学が持つキャンパスを活用した実践にもなりました。
専門家である教授等と連携し、知識やノウハウを提供する取組は多くありますが、本取組は大学が備えている様々な機能を活かし実施することができました。
情報がなかなか届きにくいひとり親世帯を対象としているため、一度に多くの情報(話を聞いた情報、実際に見た情報等)を適切に伝えることも大切になります。
今回、関東学院大学と連携したこの実践では、大学の機能を十分に活かし、2時間の中で多くの情報を伝えることができました。
本取組は、関東学院大学社会学部HPにも当日の様子をご報告いただいています。
今後も、大学を含め様々な機関等と連携した取組を進めていきたいと考えています。